クラシックギター製作塾・tamaniwaワークショップ |
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ギターに関すること
No. 18 「フラメンコギターとは?」
「全米弦楽器製作者協会(GAL)」の季刊誌、「アメリカン・ルセリー」の2009年春号に面白い記事が載っていました。リチャード・ブルネ、ユージン・クラーク、ジョン・パークの座談会で、司会はジェフリー・エリオットです。 この記事から、それぞれの製作者の「フラメンコギターとは何か?」という質問に対する答のみをかいつまんでご紹介します。その前に出席した人たちの背景を簡単に紹介しておきましょう。 R・ブルネ__GALの創設時代からの会員。元会長。記事を提供したり、総会で講師を務めたり、GALの発展のために貢献している。自身もクラシックギターの製作者でありディーラーである。 E. クラーク__60年代初頭から優れた楽器を製作している伝統的なスペインギターの作者。GALでも多くの講演をしている。 J.パーク__12年来のGAL会員。60年代からスパニッシュギターを演奏している。70年代後半から製作も手がける。主に伝統的な工法でフラメンコギターを製作。カナダ在住。 J. エリオット__会員歴33年の製作者。ギターを作っていないときは孫たちと遊んでいる。
まずR.ブルネです。 「簡単に言えば、ギタリストがフラメンコを弾く時に使いたいと思うギターのことだ。私にとってはフラメンコギターとは、それでフラメンコが演奏できる楽器のことだ。」 J.パーク 「スペインではギターはそこらのバーの壁には必ずぶら下がっている。弦が切れればすぐに代わりはある。決していい楽器である必要はない。踊ったり、歌ったりに役立てば、それがフラメンコギターだ。」 E. クラーク 「まずフラメンコはギター音楽ではないということ。フラメンコは歌であり、踊りである。ギターはあくまでも伴奏楽器なのだ。逆にいえばギターだけで演奏しても、それはフラメンコ風のものというだけで、本物ではない。
3人の考えから判断すると、「フラメンコギター」というギターはないということがいえます。もともとジプシーの人たちは手許にあったギターを使って音楽を楽しんでいただけであり、「フラメンコギター」を弾いていたわけではないということが分かります。ただフラメンコの踊りや歌に合わせて弾くためにはいわゆるクラシカルギターとは違った設定が必要になることは認めているようです。弦高を低くしたり、重さを軽くしたりすることなどです。自分のギターを忘れたフラメンコギタープレーヤーがまずやることはその辺の人にギターを借りることです。それでも見つけられなかった場合は街の楽器屋さんに行って、できるだけ軽そうなギターを買ってサドルをどんどん削ってもらうことです。そうして弦高を低くした楽器が彼にとってはその夜の「フラメンコギター」だというわけです。あの独特の乾いた音色も、手近な材料でこしらえたギターがそのような音を出したからであって、あの音でなければフラメンコではないからというわけでもなさそうです。民族音楽というものはたいがいそういったものなのでしょう。フラメンコも例外ではないということです。
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